限られた敷地に建てる狭小住宅は、「どれだけ工夫できるか」が大切。
同じ面積でも、設計の考え方ひとつで、広さの感じ方や暮らしやすさにははっきりと差が出てきます。今回は、狭小住宅だからこそ大切にしたい設計のポイントを、いくつかご紹介します。


◆高さの使い方で、空間が変わる
つい床面積ばかりに目が向きがちですが、実は私たち建築士が大切にしているのが「高さ」の使い方です。
平面だけを考えて部屋を区切るのではなく、天井まで含めた縦の空間をどう活かすか。ロフトを設けたり、床の高さをずらして中間的なスペースをつくったりすることで、一つの空間に二つ以上の役割を持たせることができます。
収納として、趣味のスペースとして、ちょっとした居場所として。
高さを意識することで、面積以上の広がりを感じられる住まいになります。


◆1階より、あえて2階を広くするという考え方
狭小住宅では、1階にガレージや玄関を配置すると、どうしても居住スペースが削られてしまいます。
そこで有効なのが、2階をあえて張り出させる設計。
外から見ると少し飛び出したような形になりますが、その分、2階の居室や収納をしっかり確保できます。
土地条件や法規を踏まえながら、使える面積をできるだけ無駄なく活かす。
それぞれの敷地に合わせて、限界に近いところまで丁寧に検討することが、狭小住宅ではとても重要です。


◆階段の考え方で、暮らしが変わる
階段もまた、狭小住宅の要となる部分です。
必要な高さをきちんと確保すれば、それ以外の空間は収納や別の用途として活用できます。
階段を地下から上階まで同じ位置にまとめる方が、面積的には有利なことが多いですが、あえて階ごとに位置を変えることで、動線の自由度が増し、暮らし方に幅が生まれるケースも。いろいろなパターンを織り込みながら、間取りが検討できるのは、設計事務所ならではの利点です。


狭小住宅に求めるものは、ご家族によって本当にさまざま。
だからこそ型にはめるのではなく、ご家族の暮らしに合わせて柔軟に考えることが大切です。


「狭小住宅こそ、設計に差が出る」
私たちはこう考えています。